膝の中で、どこで痛みを感じるかについて、すごい実験をした人がいます。

カリフォルニア大学のScott F. Dye 先生が1998年に発表した論文で、“Conscious Neurosensory Mapping of the Internal Structures of the Human Knee Without Intraarticular Anesthesia”というものがあります。

この中で、Scott先生は、自分自身の関節を刺激して、どこを刺激した時にどのような痛みを感じるかについて評価をしました。

その結果としては、軟骨を刺激しても、全く痛みがなかったが、滑膜、膝蓋下脂肪体、関節包を刺激した時に、強い痛みを感じたというものでした。

軟骨には神経がないので、痛みがないのは良く分かります。

滑膜、脂肪体、関節包は、どちらかというと関節の周囲にある組織ですが、そこが痛みの中心になっているようです。

一口に膝の痛みと言っても、どこから痛みが出ているかによって、対策も変わってきます

しっかりと痛みの評価をして、治療方法を選ぶことが重要だと思います。