【FUJI FILM】培養軟骨移植って?

こんにちは。

整形外科、服部です。

 

さてさて、最近よくCMで目にする【FUJI FILM】の培養軟骨移植ですが、

当院にお越しの患者様もとても熱心に調べてきてくださっています。

興味深いですね。

本日はこの培養軟骨移植について簡単に説明してみたいと思います。

 

まず、開発者である越智光夫先生は広島大学の整形外科の教授先生でいらっしゃいます。

専門は膝関節外科。

整形外科医であれば越智先生を知らない人はいないというくらい有名な先生です。

20年以上前の整形外科の教科書にもその先生は培養軟骨移植法について、書かれています。

それだけ長い間研究されているということですね。

そういう偉大な先生の努力の結果が臨床に結びつくと思うと、とても嬉しいですね。

 

どんなことをするかというと・・・

膝の軟骨を非荷重部から採取し、軟骨細胞を培養し膝の軟骨欠損部へ戻して固定します。

軟骨を採取したり、自家培養軟骨を移植する際に膝に小切開を加え、手術操作(入院)が必要になります。

また、術後も自家培養軟骨の生着をよくするために、一定期間移植軟骨への負担を避けるような制限を設けることが多いようです。

自家培養軟骨が安定すると歩行やスポーツも可能とのことです。

現在のところ、治療を受けられる医療機関は限定されていますが、

将来はさらに多くの施設で実施されることでしょう。楽しみですね。

 

 

当院の【培養幹細胞治療】は腹部から採取した幹細胞を培養して注射器で膝に注入しますが、

いわば細胞治療であり入院の必要はございません。

ただし、膝への負担を軽減することは大切ですので大腿四頭筋筋力訓練や体重コントロールは推奨しています。

 

 

それでは、また。

ごきげんよう。

 

 

 

服部 麻倫

【執筆者】服部 麻倫

東京ひざ関節症クリニック銀座院 院長。一般整形からスポーツ整形まで、前職では幅広く診療した経験を持つ整形外科専門医。中学生野球チームを対象にしたメディカルチェックは、現在も欠かさず行っている。

<所属学会>日本整形外科学会

<資格>医師免許(医籍登録番号421466)/日本整形外科学会認定専門医/日本整形外科学会認定リウマチ医/日本体育協会認定スポーツドクター