半月板再生に間葉系幹細胞
ひざが痛い原因
半月板再生に間葉系幹細胞
半月板の部分切除を受けた人に自分自身の幹細胞を注入すると、半月板が再生されたという報告がありました。
半月板が損傷を受けたとき行う治療として、半月板の部分切除はとても一般的な方法です。
しかし、New England Journal of Medicineの論文では、あまり治療効果がないと言われてしまいました。
では、半月板を痛めた人は、どのような治療を受けたらいいのでしょうか?
その答えが、この論文なのかもしれません。
この論文では、半月板の部分切除を受けた人に、手術後に自分自身の幹細胞を関節の中に入れたところ、半月板の大きさが増えた人がいると報告されています。
半月板は線維軟骨でできていて、傷がふさがることはあっても、再生はしないと考えらえてきました。
しかし、東京医科歯科大学の関矢先生のグループの報告などからも、半月板は再生することが示されてきていました。
この論文では、半月板が再生するだけでなく、関節がすり減ってしまった人では、膝の痛みが減ることも確認されています。
この論文の結果は、幹細胞自体がダメージを治しただけではなく、幹細胞の刺激で自己修復が進んだ結果にもよると思います。
自己修復をうまく刺激することができれば、まだまだ、色々な病気を治せるのではないかと思える研究結果でした。
参考論文
◆雑誌『J Bone Joint Surg Am. 2014 Jan 15;96(2):90-8.』
◆題名/Adult Human Mesenchymal Stem Cells Delivered via Intra-Articular Injection to the Knee Following Partial Medial Meniscectomy: A Randomized, Double-Blind, Controlled Study.
◆著者/Vangsness CT Jr et al.